永井産婦人科病院
【Q&A集】
婦人科のQ&A@

【Q601】子宮筋腫とは、どんな病気ですか?
【A601】子宮は、赤ちゃんを育て分娩するときに重要な役割を果たす大切な臓器です。正常の子宮の大きさは鶏の卵位で、胃や腸と同じように伸び縮みできる平滑筋でできています。この子宮の平滑筋の中に、少し性格が違った筋肉のコブのような塊ができるのを子宮筋腫と呼んでいます。
子宮筋腫は、月経が始まる前の若い女性には殆ど発生しないこと、閉経になると子宮筋腫が萎縮して小さくなることから、その発育には、月経を起こす卵巣ホルモンが深く関係していると考えられています。
子宮筋腫の症状で最も多いのは、月経の異常です。特に量が増えます(過多月経)。月経の量が増えると、だんだん貧血になっていきます。最近めまいがするとか、階段の昇り降りで動悸がするなどの貧血症状がある場合は要注意です。その他に、下腹痛、腰痛、頻尿、便秘などの症状もみられます。
子宮筋腫はまわりの筋肉と少し性格が違うため、まわりの筋肉に締め付けられるような形で育っていきます。そのため、球状となり細胞も渦巻き状に走ります。また、この球形の筋腫がまわりの筋肉に押しつけられて発育してくるので、育つ場所も様々です。その中で、筋腫が子宮の筋肉の中に埋まっているようなものを筋層内筋腫、子宮の筋肉の外側(漿膜)につきだして発育してくるものを漿膜下筋腫、内側の子宮内膜(粘膜)につきだして発育してくるものを粘膜下筋腫と呼んでいます。
子宮筋腫の治療には、手術療法あるいは薬物療法と手術療法の併用療法、子宮動脈閉塞術などがあります。患者さんの症状の程度や筋腫の大きさに応じて、治療法が選択されます。赤ちゃんがもう必要でない方は、子宮だけを摘出する子宮全摘術という方法があります。赤ちゃんをこれからも望まれる方には、筋腫のコブだけを取り除く筋腫核出術があります。最近は、手術までの期間に薬物療法を行い、月経を止め、過多月経、下腹痛、腰痛、貧血などの症状を改善させ、筋腫を縮小させて手術をより安全に行うことができるようになりました。ただし、薬物療法だけでは筋腫を完全に消失させてしまうことはできません。

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