エコチル調査
エコチル調査


現在、子どもたちの間でぜん息やアトピーなどのアレルギー疾患、小児糖尿病などの代謝・内分泌異常、自閉症などの神経系異常などが年々増加していることが報告されています。また、ダウン症などの染色体異常症の増加や男児の出生率の低下、不妊症の増加、流産率の上昇など生殖異常の増加も報告されています。これらは、化学物質などの環境汚染が原因ではないかと懸念されています。
   

環境に対し脆弱(ぜいじゃく)である子どもたちが健全に発育できる社会をつくるためには、化学物質などの環境因子が子どもたちの健康に与える影響を明らかにし、その結果を広く社会にアピールし、適切な取り組みを進めることが重要です。特に、子どもたちの間で増加している心身の異常の原因を追求するためには、今までにない大規模な疫学調査が必要です。疫学者、毒性学者や臨床医をはじめとする幅広い分野の専門家が力を合わせ、わが国をあげての全国調査が“エコチル調査”で、世界的にも注目されています。

エコチル調査は、全国15地域(ユニット)・95市町村・約300の医療機関で実施されます。当院も環境省よりエコチル調査の協力医療機関に選定されました。対象となる方は、小田原市在住で当院でお産をされる方です。2011年1月から2014年3月までの期間に当院や母子健康手帳発行窓口でエコチル調査スタッフが対象者にご説明いたしますので、ぜひご協力ください。エコチル調査は、3年間で10万組の参加者を募り、さらに13年間の追跡調査を実施するという、わが国ではかつてない大規模で長期的な調査です。十数年間の調査を継続するためには、社会全体の理解と応援が必要です。

全国のユニットセンターは、いずれも大学の医学部や医療研究機関が中心となって構成されます。神奈川ユニットセンターは横浜市立大学医学部が担当します。参加者にはアレルギーなどの調査結果をお知らせするほか、健康状態に応じて専門医療機関や相談窓口を紹介するなどのサポートが受けられます。