Q&A集/妊娠のQ&A/131
妊娠中のQ& A

【Q131】 上の子供がリンゴ病に罹りました。お腹の赤ちゃんには影響ないですか?
【A131】 リンゴ病(伝染性紅斑)は、学童期の小児の両頬部に紅斑発疹がみられる特徴的なウイルス感染症で予後良好な問題の無い小児発疹性疾患として考えられてきました。しかし、妊娠中に感染して胎児水腫を起こした症例が報告されたことから、胎児に対する重篤なウイルス感染症として注目されるようになりました。
:原因はヒトパルボウイルスB19の感染で、既知のウイルスの中で最も小さいウイルスの一つです。一般的には経気道感染により感染し、紅斑発疹は感染後10〜14日頃より出現します。発疹出現までに前駆症状として発熱・倦怠感・かぜ様症状がみられることがあります。成人にもしばしば感染しますが、両頬部の紅斑発疹は起こりにくく、腫張を伴う多発性関節炎が好発し、対称性に遠位関節が傷害され、10日ほど持続します。わが国の妊娠年齢女性のヒトパルボウイルスB19に対する抗体保有率は約20%といわれており、既に抗体のある人は再感染しないと考えられています。
胎児の造血の盛んな妊娠中期以降に感染すると、胎児の赤芽球系の細胞が広範に破壊され、貧血により胎児水腫が発生します。また、胎児水腫の児死亡率は10%以下とされています。
現時点ではワクチンが存在しないため完全な予防はできません。妊娠中のリンゴ病感染が確認された場合は、胎児水腫の出現をできる限り早期に発見するため、超音波断層法検査を毎週行います。