Q&A集/妊娠のQ&A/130
妊娠中のQ& A

【Q130】 37歳で初めて妊娠しました。高齢妊娠だと染色体異常児が産まれる可能性が高いと言われましたが、羊水で調べる染色体検査について教えてください。
【A130】 近年、女性の社会進出がめざましく、それに伴い晩婚化や少子化が進んで高齢で妊娠される方が増えています。日本では、35歳以上の初産婦を高年初産婦といいますが、高年初産婦の方は、さまざまなリスクを伴うことがあります。加齢による変化のため、妊娠中毒症をはじめとする産科合併症や子宮筋腫などの婦人科合併症、糖尿病などの内科合併症などの頻度が高くなります。また、分娩時間が長くなったり分娩時の出血量が増加する傾向があります。しかし、妊娠中の注意事項を守れば、現在の医療技術により殆どの高年初産婦の方でも安全に妊娠、出産することができます。
一方、母親の加齢とともにダウン症候群や18トリソミー症候群などの染色体異常児の出生数は増加していきます。たとえば、母体年齢35歳で染色体異常児の出生頻度は0.56%、40歳で1.58%、45歳で5.37%です。以前に染色体異常児を出産した事のある場合は、両親の染色体が正常であっても次の妊娠で染色体異常児を出生する頻度は同年齢の一般頻度の2〜3倍といわれています。
羊水細胞染色体検査は、出生前に羊水の一部を採取して、その中に含まれている胎児細胞を分離し培養増殖を行い胎児細胞の染色体を調べ、染色体異常症を診断するものです。妊娠経過が安定し、羊水の量が十分にあり、羊水中に胎児細胞が十分にある妊娠15週〜18週頃に実施するのが一般的です。採取した羊水細胞は、培養増殖が順調に行けば通常3週間後に結果が分かります。
検査方法は、母体腹壁に局所麻酔をして注射針を羊水腔に刺入し羊水を採取します。羊水細胞染色体検査はこの種の検査の中では最も安全であるといわれていますが、穿刺の際に生じる子宮の緊張による流産などの合併症を伴う事が希にあることを理解しておいてください。