Q&A集/妊娠のQ&A/127
妊娠中のQ& A

【Q127】 妊娠初期の血液検査でHBe抗原が陽性と言われました。このまま出産しても、赤ちゃんにに障害がでないのか、感染はどうなるのか心配です。
【A127】 HBe抗原陽性とは、感染しているB型肝炎ウイルスの活動性が高く、その血液中には多量のB型肝炎ウイルス粒子が含まれ、感染性が非常に強いことを意味しています。HBs抗原陽性の妊婦さんの約4人に1人がHBe抗原が陽性です。しかし、肝機能検査で異常がなければ全く普通の生活をして構いません。
妊娠中に将来肝機能障害を起こす可能性はありますが、その頻度は低く、もし肝機能障害を起こしても早期に発見されますので重症にはなりません。妊娠中に赤ちゃんに感染する場合が約5%にありますが、奇形は起こりませんし、子宮の中での発育障害や産まれてからの発育障害もありません。
赤ちゃんに感染が起こるのは、主にお産の時で、産道内でお母さんの血液と接することが原因と考えられています。分娩時にお母さんがHBe抗原が陽性ですと赤ちゃんへの感染は95%以上で、B型肝炎ウイルスキャリア(保菌者)になるのは約85%といわれています。そのため、赤ちゃんにB型肝炎ウイルスが感染しないように、産まれてから48時間以内に抗HBs人免疫グロブリンを注射します。さらに、生後2か月にも同じグロブリンを注射し、B型肝炎ワクチンを生後2か月、3か月、5か月に注射します。これによって産まれた赤ちゃんがB型肝炎キャリアになることを防止できます。現在これらの治療は、全て健康保険適用となっています。
妊娠中は、排尿、排便時には手をよく洗うこと、分泌物などの汚物は直ちに汚物入れに入れること、カミソリやハブラシは供用しないことなど、日常生活の時に気を付けてください。なお、母乳栄養児と人工栄養児との間でB型肝炎キャリア化に差を認めないことから、母乳は赤ちゃんに与えても構わないといわれています。