Q&A集/妊娠のQ&A/111
妊娠中のQ&A

【Q111】 家でペットを飼っていますが、トキソプラズマ症の心配はないですか?
【A111】 ペットに寄生する病原体がヒトへ感染症を起こす疾患は約30種程ありますが、この中で 妊娠中に感染して問題となるものにトキソプラズマ症があります。トキソプラズマ原虫はネコが終宿主で、妊娠16週以前に初感染すると、経胎盤感染により胎児に@網脈絡膜炎、A脳内石灰化、B水頭症、C精神運動障害、D胎児発育遅延、E肝脾腫大、F黄疸、G血小板減少症、H生後数ヶ月で発症する視力障害など多彩な障害を起こします。20年程前の調査では、日本では典型的な先天性トキソプラズマ症の発症報告は殆どなく、欧米に比べて発生頻度はかなり低いと言われていました。しかし、近年ネコとの接触だけでなく、海外旅行、生肉や生ハムの摂取、ガーデニングなどによりトキソプラズマ症に感染する妊婦さんが増えています。
日本人のトキソプラズマに対する抗体保有率は10〜20%と言われています。抗体がなければ妊娠中に感染しないように注意してください。ペットを飼う場合など、トキソプラズマ症に感染しないために次のような事に注意してください。
1.ペットに口移しで餌を与えるなど、濃密に接しない。
2.唾液は感染源になりますからなめられたら、すぐ洗いましょう。
3.排泄物の処理やガーデニングの際の土いじりはゴム手袋などをして直接触れないようにしてください。
4.ペットを室内で飼うとかなりの抜け毛がでますのでこまめに掃除をしましょう。
5.豚肉の生肉などから感染することもありますので、肉料理はよく加熱して食べましょう。
ペットとの触れ合いは赤ちゃんにとっても精神発育面で有用といわれていますから、必要以上に心配する必要はありません。ペットと上手に付き合えばよいのです。